4月20日 ビール学 入門編~マジメにビールと向き合おう~
[座学編]
普段何気なく飲んでいるビール。「とりあえずビール!」と、のどごし爽快を楽しんでいます。
ここ数年はビール消費量も減ってきており若者のビール離れが話題になってますが、クラフトビールをみると右肩上がりなんです。
松本ブルワリーの醸造責任者の勝山さんを講師に、ビールとは何か?歴史、材料、造り方についてマジメに学ぼうという講座です。
勝山さんは、オラホビールを経て松本ブルワリーへ、平成生まれとまだ若いながら海外で醸造研修を経験し松本ブルワリーで精力的に醸造を行っています。
材料の麦芽、ホップでは、国産麦芽が高価なこと、ホップは自家栽培にも乗り出したことを説明、実際に麦芽を食べたりホップのにおいを嗅いだりとなるほど、これがビールになるんだ!ということが身をもってわかりました。
ビールの製造過程のお話しも詳しいものだったので、たんなる工場見学で聞く内容よりも濃かったです。
それぞれの工程の詳しいお話しは興味をそそられました。
クラフトビールは大手のビールよりも割高です。それでも選んでいただけるためには、ただ美味しいだけではダメ。美味しくて当たり前と厳しい考えです。
そこで出てきたキーワードが次ぎの3つ。
多様性
社会性
地域
醸造量が少なく手作業が多いので、いろんな種類のビールを醸造できる多様性。
地元の特産物を使ったビールをつくるなど、地域とのつながりを大切にする、社会性・地域とのつながり。
造り手の顔が見えて、地産地消できることがクラフトビールの特徴。
その中で、大手よりは割高でも選んでもらえるものになっていきたい。
今回の講座も、こうした社会性・地域とのつながりになれればうれしいですね。
[テイスティング]
座学を聞いていると飲みたい気持ちが盛り上がってきます。
いよいよテイスティングです。近所でも購入できるビールを含めて7種類のビールを楽しみました。
まずは基本、ベースの一番搾りを飲んだ後、勝山さんの解説を聞きながらテイスティングを進めます。
なかなか一度にこれだけの種類を飲む機会が少ないこと、解説を聞きながら頭も使って、色・香り・味わいを丁寧に感じ取っていき、あらためてビールの個性を感じる体験でした。
この講座を経て、GWにはいろんなビールを楽しんで下さい!
信州アルプス大学では、ビール、ワイン、日本酒など、ただ美味しく飲むだけでなく、「飲み手力」を上げてもっと楽しもうという講座をこれからも開催します。
テイスティングしたビールリスト
① マツモト ペールエール 「松本ブルワリー/長野県松本市」
アルコール度数:5.0%
英国産麦芽とアメリカ産ホップを使用したペールエール。
北アルプスの麓、爽やかな気候風土の松本市で生まれたビール。
厳選された素材と清涼な水で醸し、飲み飽きないバランスのとれた味わいに仕上げました。
② キャプテンクロウ エクストラペールエール 「 OH!LA!HO( オラホ)ビール/長野県東御市」
アルコール度数:5.0%
尋常じゃないホップアロマを体感!通常の倍以上のホップを使用し、鼻孔にダイレクトに伝わるホップアロマと、飲み心地を邪魔せず2杯目を誘うビターな味わいが特徴。
トロピカルな香りの奥からしっかりとした苦味がある。
③ インドの青鬼 「 ヤッホーブルーイング /長野県佐久市」
アルコール度数:7.0%
インディア・ペールエール(IPA)というスタイルの、苦味が強烈な個性派ビール。味の特徴はまさにホップの苦味と深いコク。
その苦味に負けないしっかりとしたボディとアルコール感。
日本のクラフトビールブームの火付け役でもあるビールの一つ。
④ J-CRAFT 華ほの香 日向夏の風 HYUGA NOBEOKA 「 宮崎ひでじビール/宮崎県延岡市」
アルコール度数:5.0%
爽やかな香気を持つ宮崎県特産の「日向夏」のストレート果汁を加えてから、自家培養酵母で発酵・醸造しました。
日向夏の甘みとほろ苦さ、ビールのうまみが見事に融合した味わい。
フルーツ香が特徴のビール。 ベルギーでは伝統的に造られてきたスタイルで、日本の地ビールでも各地の特産物などを使用したものが多い。
⑤ ヒューガルデン・ホワイト 「 ヒューガルデン醸造所 /ベルギー」
アルコール度数:4.9%
小麦のほんのりとした甘みや華やかな香り、オレンジピールのほろ苦さとコリアンダーのスパイシーさが絶妙にマッチした、
ベルジャンホワイトという種類のビール。
ベルギーのヒューガルデン村で14世紀から醸造されていたビールが発祥。一度消滅したが、1965年より復活。
コリアンダーとオレンジピールを使用。
⑥ ギネス エクストラスタウト 「 ギネス /アイルランド」
アルコール度数:5.0%
パブの定番ギネスビール。
色も深く黒く、味わいも深いギネス・エクストラスタウト。ホップが香る大麦のさわやかな味わい。一口で魅了され、印象深い後味へと誘われます。苦みと甘みのマリアージュ。
1800年代から造られている。
レポート提出日:2019年04月22日(Mon)
レポーター:中村剣