信州アルプス大学

レポート

6月17日 働き方革命~あなたの働き方のこれから~

近年、企業に勤める人にとって他人事に出来ない話題が増えてきました。大企業のトラブルや経営破綻、ブラック企業といった暗い話題もありますし、一方では、プレミアムフライデーやベースアップ等の明るい話題も聞こえてきます。
さらには、政府が推進する「働き方改革」や「AI・ITによって仕事がなくなる」というようなニュースもあります。
私たちの「働き方」は、少しずつ変化し始めているのかもしれません。これからの時代の働き方はどのようになっていくのでしょうか?

今回の講座では、アルプス大学の学長でもあり、中小企業診断士としても活躍する中村剣さんを講師に迎え、これからの時代の働き方を考える講座となりました。

参加者は7名。定年を迎えこれからの働き方を考える人や、今後の働き方に不安を感じている人、これから起業をしようと準備する人など、それぞれが問題意識をもって参加されていました。
講座は、最初に中村さんから「働き方」を取り巻く社会の状況を教えて頂き、その後は参加者全員でディスカッションを行う流れで進みました。

まず、政府の推進する「働き方改革」の内容を確認します。
この改革の中で着目したいのは、テレワーク(在宅勤務)やパラレルワーク(副業・兼業)を推進している点です。1つの会社に依存することなく、自分自身で様々な「働く方法」を選べること、働きやすく働けること。政府の「働き方改革」は、そんな将来像を描いていることがわかりました。

次に、「中小企業白書」に基づいて起業・創業の状況を確認しました。
重要な点として、起業した人が感じる「起業による変化」があります。
起業というと「大変そう」というイメージもありますが、起業者は概ね起業したことに満足しているそうです。
満足の理由として最も高い項目は、「自分の裁量で仕事を決められること」でした。引き換えに、何が起きても自分の責任となるというリスクはありますが、それを差し引いても「起業して良かった」と考えるそうです。

最後に参加者を交えたディスカッション。ここでは様々な意見が出ました。
会社に勤めることでしか得ることのできない経験もありますし、誰もが起業するような働き方が出来るわけではありません。一方で会社が「私たちの人生」に責任を負ってくれる時代は変化しつつあるようです。起業することで「自分なりの成功」を目指して自由に仕事をすることも、ひとつの働き方です。
働き方は人それぞれ。これからの時代、さらに多様な働き方が出来るようになるのだと思います。だからこそ、自分がどう働きたいか、どう働けるのかを考えていくことが大事になる…講座を通して、そんなことを考えました。

ちなみに、中村さんのおすすめする方法として、1つの会社に勤めるだけでなく、まずはボランティアや週末起業など自分の出来る範囲で、会社以外での色々なスキルや人間関係を築いていく事だそうです。「副業」ではなく「複業」です。

講座の終わりには、早速、参加者同士で連絡先を交換。会社以外での人間関係が築かれたようです。
このレポートを読まれている皆さまも、まずは信州アルプス大学の講座にどしどしと参加して、新しいスキルや学友と出会ってみては如何でしょうか。

レポート提出日:2017年06月27日(Tue)

レポーター:藤澤啓明