信州アルプス大学

レポート

10月15日 地域コミュニティカフェ創業記

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阿南町で古民家を改装してコミュニティカフェ「おどもカフェ」をこの4月にオープンさせた尾崎さんをお招きしての講座です。

尾崎さんは元阿南町の地域おこし協力隊です。

阿南町には夜遅くまで飲める居酒屋やちょっとした若者が集まれる場所がありませんでした。そこでおども地区の「結いの会」という町民の集まりを通じてコミュニティカフェの開設を計画します。
当初は場所を作り、いろんな方が日替わり等で食事を提供したりエステをやったりというものを考えていましたが、実際には店舗も何も無い状態では話が進みませんでした。そこで尾崎さん自身が中心になってカフェ開設に動くことになりました。

事業計画の立案、資金集め、などなど創業に対しては初めてなので今から振り返るともっとこうしとけば良かったということがたくさん。
しかも、「人に頼ることが苦手」という尾崎さんは全部を自分がやらなきゃと思っていましたが、「こんな田舎の町で若い自分がやっていると周りが心配して助けてくれる」と、いろんな方の協力が自然と得られることになりました。これも地域おこし協力隊での3年間の活動があってのことなのでしょう。
もともとコミュニティカフェと言っても本格的な料理店を目指すと費用も莫大です。しかしおどもカフェはコミュティとしての場に重きを置いているので中古の資材や自分たちの手作り家具などでコストを抑えることができました。

こうして今年4月オープンを迎え半年が経ち、たくさんの人たちで賑わっているおどもカフェ。でも課題も見えてきました。
「当初は総菜販売を中心に考えていましたが、それはすぐに止めてランチ営業に力をいれました。またサロンなどの利用が少なく、飲食店としてのイメージが強くなり料理にレベルが求められるようになってきました。今後あらためて事業計画を練り直し、採算が取れる営業に乗せていかないといけません。」

今回の講座には、創業やカフェ経営を考えている女性の参加者が目立ちました。
講演後に尾崎さんの元へ質問にいく姿も見られ、興味深く聞かれていたことがわかります。
創業計画の立て方、資金調達、補助金活用など、創業支援に関するニーズも大きいと思います。尾崎さんの事例は開業を考えるみなさんに具体的なイメージをもってもらうことに役にたつものでした。

おどもカフェFacebookページ:https://www.facebook.com/おどもカフェ-537737126398192

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レポート提出日:2016年10月18日(Tue)

レポーター:中村剣